『熱中スタジアム』にてX-JAPAN特集
2月13日・20日と2週に渡り、NHK『
熱中スタジアム 』にて
X-JAPAN 特集が放送された。初めて彼等の音楽に触れた人、懐かしさに顔を綻ばせた人など様々な反響があった事だろう。番組ではバンドやファンを茶化す事無く、
X-JAPAN の魅力をしっかりと伝えていた。コピーバンドの熱演もとても面白く興味深かった。
X JAPANが辿り着いた世界進出
昨今の
ヴィジュアル系 と呼ばれるバンド、及び日本のバンドは世界でめざましい活躍を見せている。パリで7000人を超えるファンを動員しライヴを行った
L'Arc~en~Ciel 。今や、巨大フェスに招かれる事も少なくない
DIR EN GREY などを始めとし、メジャーからインディーズまで、数多くのバンドが世界狭しと活躍の場を増やす事に成功している。
そんな
ヴィジュアル系の元祖 とも言えるバンドが
X-JAPAN である。彼等に到っては、2010年8月8日にアメリカ・シカゴで開催された伝説の音楽フェスティバルである
ロラパルーザ のステージにまで到達してしまった。
(画像は公式HPより)
しかし、そのステージに立つまでの道程は決して平坦なモノでは無かった。今回は彼等の世界進出への道程を振り返ってみよう。
苦難と挫折の連続
1992年、日本では飛ぶ鳥を落とす勢いだった彼等は大々的に世界進出を発表。アメリカのタイムワーナーと契約し、ニューヨークのロックフェラーセンターで記者会見を開くという日本人としては初の快挙を達成する。しかし、リーダーである
YOSHIKI の采配によって、その後も世界進出は成されないまま、メンバーの脱退という最悪の形で1997年12月31日にバンドは終焉を迎えてしまう。
X-JAPAN のギタリストである
HIDE は
X-JAPAN や自身のソロ活動と平行して、海外の仲間とのバンド
Zilch(ヂルチ) で世界に打って出るプランを持っていたのだが、1998年5月2日に事故で急逝してしまった為、またもや世界への扉は完全に閉ざされてしまい彼等の楽曲は世界へと飛び立つ事はこの先、皆無であるかの様に見えたのだが‥
グローバル化によって無くなった邦楽の壁
奇しくも、その後にインターネットの普及により世界との距離が狭まり情報や市場のグローバル化が進んだ結果として、彼等の音楽は動画配信サイトYOU TUBEなどにより、日本を越えて世界へと広がって行くという現象を起す。
そして、それを後押ししたのが
X-JAPAN の後続バンドや影響下にあるバンド達の世界的な活躍。
海外でのアニメやヴィジュアル系といった日本ブーム による追い風もプラスされ、世界中のファンに望まれる形で復活を遂げた
新生X-JAPAN は全盛期をも越える勢いで世界進出へと動きし、新曲「
JADE 」を世界各国のロックチャート上位に叩き込み、ヨーロッパ・南米・アジアを廻るワールドツアーを大成功させた。
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そこには世界進出への夢を一番強く持っていたであろうギタリスト
HIDE の姿は無い。
生前のHIDEは語る‥
日本語の音楽の閉鎖的な感じとか鎖国状態みたいなのって絶対に開ける事が出来ないなと思っちゃうから。 〔洋楽っぽい〕とか〔邦楽っぽい〕とか、時々自分でも口にしちゃう事があって嫌だなと思うんだけど、 せめて自分のファンでいてくれる人達には、そういう偏見を持たない大人になって欲しいと思う‥。 彼は自分の成長と共にファンの成長を願っていました。事ある事に様々な洋楽をファンに向けて紹介していたのも、こういった背景があっての事だったのでしょう。
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彼の危惧していた
「日本の音楽の鎖国状態」 はネットの普及と共に解消され、
HIDE の生み出した楽曲達も、羽化した蝶の如く世界へ羽ばたく事に成功したのが大きな救いではあります。
X JAPAN 公式サイト(ワールドワイド) X JAPAN 公式サイト(日本) YOSHIKI 公式サイト HIDE 公式サイト zilch公式サイト Amazon.co.jp : X JAPAN に関連する商品Amazon.co.jp : zilch に関連する商品