【オトれぽ】ライブレポートNo.22 [Champagne]

（画像提供：UK.PROJECT）

ライブに行って、そのバンドの成長過程がみえると、やっぱりライブに来てよかったとか、また観たいと思うのだが、このバンドの成長っぷりはとにかく異常だ。そのバンドは、今年4月に発売された3rdアルバム『Schwarzenegger』が、オリコンウィークリー初登場10位を記録した4人組ロック・バンド［Champagne］。3rdアルバムを引っ下げた、全国ツアー「～TOUR Schwarzenegger 2012～」では、各地でチケットがソールドアウト！そして、今回は追加公演として開催されたツアーファイナルSHIBUYA-AX2日目の公演を観賞するため、会場へ向かった。

真夏の暑さを感じながら会場へ辿り着き、入場待ちの長蛇の列をくぐり抜け場内へ入場！2階席へ向かうと、1階フロアから熱い温度感が伝わってきたため、2階席から1階席を見下ろしてみると、まだ場外にも大勢のオーディエンスが、入場待ちの状態にも関わらず、フロア内は既に超満員！熱い熱気と期待感に溢れる空間と化していた。

開演時間が近づくにつれ、会場内の温度も上昇していく中、遂にステージにメンバーが登場！1曲目3rdアルバム『Schwarzenegger』の冒頭を飾る「The」からスタート。キラキラと煌めくようなサウンドから、攻撃的なギターリフが特長的で、瞬く間にロック色に染められてしまう楽曲から、2曲目「El Camino」が披露され、早くもオーディエンスのテンションが一体となり、Rocknrolla!→She's Very→You're So Sweet＆I Love Youなどの1st～2ndアルバムの楽曲の一部分を繋ぎメドレーで演奏！フロア内が、汗と熱狂する雰囲気に覆われていく。


（画像提供：UK.PROJECT）

その流れのまま、代表曲である「city」を投下！ライブ開始から、早くもダイブとモッシュが連発！やはり、この楽曲を聴いていて感じた事はドラムの存在感。庄村のドラムは、聴く者を引き込むパワーがある。2年ほど前、彼がこのバンドに加入したことで、バンドの方向性がクリアになったのを実感。サビの部分では、大合唱＋ダイバーを続出させていた。

そして、ボーカルの川上が、「グランド・ファイナルへ、ようこそ！昨日屋根ふっ飛ばしたんで、今日は会場全体ぶっ壊そうぜ！」と雄叫びを上げ、会場内の温度をさらに上昇させたところで、「Waitress, Waitress!」からレッド・ツェッペリンの「移民の歌」のカバー曲を演奏！とにかくノン・ストップで駆け抜けるように、ライブ前半が終了した。

その後は、スローテンポな年末ソング「12/26以降の年末ソング」を、川上が優しく、穏やかに歌いあげる。素直な歌詞と緩やかな雰囲気が漂うスローナンバーだ。英語でも日本語でも、言語を気にさせないところも、このバンドが持つ資質だと感じながら、「Kiss The Damage」の切ないロック・ナンバーの演奏が始まると、ステージの壁に掲げられたバンドのバックドロップが開きバックスクリーンが登場！スクリーンに、水面が揺れるような神秘的な映像などが映し出され、映像とサウンドの両方に魅了されていた。しかし、再び怒涛のロック・ナンバーラッシュ！「Rocknrolla!」→「Cat 2」→「Kill Me If You Can」と、スピード感満点の楽曲群にオーディエンスの大興奮が止まらず、ダイブとモッシュの嵐となっていた。


（画像提供：UK.PROJECT）

ここで、川上が「[Champagne]はデビュー前から世界に行くっていって、未だに諦めてないんですけど、来月の末にようやく海外に行くことになりました。」と伝え、7月末に開催される韓国最大級のロック・フェス『JISAN VALLEY ROCK FES.』への出演が決定したことを報告。会場内から、盛大な拍手と歓声が沸き上がる。

そして、川上が「 [Champagne]の事を1番に思ってくれ！ツイッターのアイコンとか全部[Champagne]にしろ！関係者もなぁ～！」と大声で叫んだあと、「Kids」の演奏が始まる。疾走感溢れるロック・ナンバーに、カラフルなレーザーが放たれ、今までにないステージの演出に釘付けとなりながら、ラストナンバーは「真夜中」という切ないバラードを演奏。バックスクリーンには、街の夜景が映し出され、ライティングも加わり川上の優しい歌声が重なって感動で胸が熱くなった。とてつもないスピードで、急成長していく彼らの姿が頼もしく感じられた。ラスト曲も終了し、メンバーがステージから降りて行った。

もちろん、オーディエンスの熱狂ぶりからも、アンコールを煽る拍手が沸き上がり、しばらくして、ボーカルの川上が1人でステージに登場。「何歌おうかな」と、川上がオーディエンスに尋ねると、ファンから「Wonderwallやって！」という声が上がった。しかし、川上が「今日はカメラが入ってるじゃないですか？そういう理由で、人様の曲は歌えないんですけど…やっちゃおっか!?」ということで、オアシスの名曲「Wonderwall」をしっとりと歌い上げていた。その後「spy」を披露!アコースティック・ギターのサウンドと、しっとりした歌声が会場内に響き渡っていた。


（画像提供：UK.PROJECT）

それから、メンバー全員がステージに登場し、「de Mexico」→「言え」→「Don't Fuck With Yoohei Kawakami」を駆け抜けるように、楽曲が演奏されていったが、オーディエンスもメンバーもカオス状態！盛り上がりすぎて、ベースの磯部は、フロアに向かってベースを投げ入れ、すかさず、川上も磯部にギターを渡したりと、テンション上がりっぱなしのままアンコールが終了！

一旦、メンバーがステージから去るも、オーディエンスの熱狂的な大歓声に応え、2度目のアンコールでは、おなじみ、プライマル・スクリームの「Accelerator」を叩きつけるように披露！すると今度は、ギター白井がフロアに向かってダイブ！川上は、ステージから降りてフロア内を走り回り、庄村は、終始ムードメーカーとして会場内を盛り上げていた。最後の最後まで、バンドが持つ世界観に引き込まれ、ツアーファイナルが終了した。


（画像提供：UK.PROJECT）

今まで、みたことがないほどの圧倒的な勢いを見せつけてくれた。世界への扉は少しずつ近づいている。この勢いがあれば、韓国のステージでも屋根を吹っ飛ばしてくれるはずだ。

[Champagne] ～TOUR Schwarzenegger 2012～＠SHIBUYA-AX　2012/06/30

－セット・リスト－

1 .The
2 .El Camino→メドレー
3. city
4. Pa Pa Pa Pa Pa
5 .Girl In A Black Leather Jacket
6 .For Freedom
7 .Yeah Yeah Yeah
8 .Waitress, Waitress!→移民の歌
9. 12/26以降の年末ソング
10 .Kiss The Damage
11 .Dear Enemies
12. Rocknrolla!
13 .Cat 2
14 .Kill Me If You Can
15. Kids
16 .真夜中

-EN 1-

1. Wonderwall
2.spy
3.de Mexico
4.言え
5.Don't Fuck With Yoohei Kawakami

-EN 2-

1. Accelerator




（画像は[Champagne]オフィシャルサイトより）

[Champagne]
「Kill Me If You Can」
2012/07/11　ON　SALE
RX-RECORDS/UK.PROJECT



【記事：オトさがライター・成田 早那】




[Champagne]