DOLL＄BOXX 光り輝く「本物」のGrils-Band

有名ミュージシャンやメタル系のアーティストがアイドルに楽曲を提供して話題になる等、面白い具合にシーンが活発化している昨今のアイドル業界。そのブームの影響もあり、様々なジャンルでの女性アーティストの活躍が加速している。しかし、その楽曲を歌うアイドル達に違和感を感じた事は無いであろうか？やはり、自分で生み出した楽曲・詞では無い他人の曲を歌う事による違和感はそう簡単には拭えるモノでは無い。（中には自分の物にしてしまう天性の才能を持つシンガーも存在してはいるのだが）

今回、紹介させて頂くガールズバンドDOLL$BOXX。

彼女達はそういった違和感、楽曲とメンバーとのズレを一切感じさせないアーティストである。メンバー5人の実力が融合し作られている楽曲は100％DOLL$BOXXの音であり、完全なるオリジネーターである。

何よりも彼女達が自らの音楽に自信を持ち、尚且つ心の底から楽しんでいるというのが伝わってくる。Fukiの歌唱法もとてもナチュラルで表情が良く見え、伸び伸びとしている。Gacharic SpinやLIGHT BRINGERに比べ、多くの一般層に受入れるであろうPOP寄りな楽曲が今の彼女達にマッチングしており、メタルやHR、エクストリーモの要素を持ちつつも、そういったジャンルでは表現出来ないであろう音を引き出す事に成功している。


現在、ニコニコ動画専用チャンネル【＄箱チャンネル】にて2012年12月12日発売のデビュー・アルバム『DOLLS APARTMENT』より連続9曲PV公開やメンバーによるニコ生配信も定期的に行われているので、興味を持った人は是非覗いて見る事をおススメします。



DOLL$BOXXはライヴの評価も高い。全てのメンバーの歌唱力が確かであり、ハーモニー豊かなコーラスワークを再現出来ている事にまず驚愕する。勿論、デズヴォイスも完璧だ！そして、何と言ってもバンドの演奏レベルの高さは他のガールズバンドに類を見ない。面白いのはメタルプレイヤー等に有りがちなテクニック的な上手さだけでは無いという所。ギタリストのTOMO-ZOはドリームシアターの様な華麗な速弾きやタッピングを難なくこなす凄腕であるが、彼女の巧さは楽曲に合った音やプレイをチョイス出来るという点であろう。バッキング１つ取っても、楽曲を気持ち良く聴かせようという微細な点にまで思考が行き届いている。キーボーディストのオレオとのツインリードではしっかりと構成された美しいユニゾンプレイを聴かせる辺りも流石である。そして、ベーシストのKOGA。彼女の存在が一際光を放っていると感じるのは筆者がベーシストだからであろうか？影響を受けたバンドにプライマスを挙げている辺り、そこいら辺にいるベーシストとは完全に異質である。F チョッパーKOGAという名に負けないバッキバキのスラップ奏法を見せる彼女ではあるが、随所に散りばめられた繊細なプレイをしっかりと指弾く姿は、勢いだけでのパワープレイでは無い確かな技術と日々の修練を感じさせる。DOLL$BOXXのメンバーが典型的メタルギタリストとベーシストだったとしたらココまで多彩な表情を持つ音にはなっていなかったであろう。

2月3日には仙台にて、ライヴと女性限定のセミナーが行われる。春に向けてGacharic Spin、LIGHT BRINGERの活動が活発になってくるので、この仙台を逃したらライヴを見る機会は当分来ないかも？との事なので、まだライヴを体感していない方は是非会場に足を運んでいただきたい。


「偽物」が溢れる時代の中で光り輝いている「本物」。出来れば1人でも多くの人に聴いていただきたい一押しのバンドであり、久々に爆発的なヒットを起こす事が出来る大きな可能性を持っているガールズバンドであると感じる。2013年が飛躍の年となるか？

【記事：オトさがライター・江崎】



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