カート・コバーンとNIRVANAはいつから伝説になってしまったんだろう?個人的には、1991年に全世界で1000万枚以上のセールスを記録したモンスターアルバム『NEVERMIND』に収録されている「Smells Like Teen Spirit」がヒットする前からNIRVANAを知ってたので、伝説になってる今現在でも、某音楽雑誌でののんびりしたインタビューやふざけている写真。レディングフェスティバルでの変な踊り。来日公演で「Smells Like Teen Spirit」を演り忘れそうになったりしていた、ずっこけ三人組のグランジロックバンド。それがNIRVANAの印象であるのだが…。
NIRVANAはオリジナルアルバムとして、3枚の作品を残している。1993年発表の『IN UTERO』は、世界的ヒットをした自分達をもう一度、原点から見つめ直す為の作品であった。カート・コバーンの内面を深く掘り下げた歌詞や、陰々滅々とした暗い音楽性が「Smells Like Teen Spirit」を求めていたファンには拒否されるというケースもあったのは残念ではあったが。しかし、そこに広がっている美しくも儚い狂気の世界は何故か心地良く、ノイズの向こう側に広がるメランコリックなメロディは暖かささえも感じさせる。実はNIRVANAとしては、一番完成されている作品であった。
トリビュート作品の意義
NIRVANAには「Smells Like Teen Spirit」以外にも素晴らしい曲は沢山存在している。そういった楽曲群を改めて聴いて貰う為にも、トリビュートアルバムの存在価値は大きい。先日リリースされた、日本を代表するアーティストたちによるNIRVANAのトリビュートアルバム『NEVERMIND TRIBUTE』は、リリース初日(4月3日付け)のオリコンデイリーチャートでは8位を記録。オリジナルの『NEVERMIND』を忠実に再現している本作は、参加しているバンド、アーティストの全てがNIRVANAの楽曲、カート・コバーンのアティテュードを理解しており、今まで日本で発売された数枚のNIRVANAトリビュート作品よりも、ずっと尊敬の念と愛情に溢れている名盤であると感じた。
(画像はAmazonより)
『NEVERMIND TRIBUTE』 01 Smells Like Teen Spirit / ONE OK ROCK 02 In Bloom / LOW IQ 01 03 Come As You Are / BACK DROP BOMB 04 Breed / 10-FEET 05 Lithium / MAN WITH A MISSION 06 Polly / 大橋トリオ 07 Territorial Pissings / 9mm Parabellum Bullet 08 Drain You / →Pia-no-jaC← 09 Lounge Act / Four Minutes Til Midnight 10 Stay Away / THE NOVEMBERS 11 On A Plain / ROACH 12 Something In The Way / SiM