
地球の裏側のブラジルでは年に1度の祭典、カーニバルが開幕目前に迫っている。「リオのカーニバル」で有名なリオ・デ・ジャネイロの日程に限って言えば、2月13日(土)から16日(火)となっており、市内の至るところでカーニバルイベントをはじめとした大小様々なパレードが行われ、熱気と狂乱の4日間となる。
しかしその中でも花形なのはやはり、数あるサンバチームの中でもトップグループによるパレードだ。
実はコンテスト、「リオのカーニバル」
日本で通称「リオのカーニバル」として報道されるのは、リオ・デ・ジャネイロ市はマルケス・ヂ・サプカイ通りにあるサンバ・パレード専用スタジアム、「サンボドロモ」で行われるパレード・コンテストの模様であるのはあまり知られていない。
ちょうどサッカーの場合と同じように、リーグ所属のサンバチーム達は上位リーグ進出を目指して毎年カーニバルでサンバ・パレードを行う。そのトップリーグ所属の12チームにより、専用スタジアム「サンボドロモ」で繰り広げられるのが、あの華やかなパレードなのだ。
これがいわゆる「リオのカーニバル」である。
狂乱の舞台裏
しかしコンテスト制と書いた通り、いかに絢爛豪華なスペクタクルを繰り広げるトップグループであれども、同様に審査の対象となるのも事実。パレード・テーマ、打楽器隊の仕上がり、衣装や装飾、パレードがスムーズに進行して美しいものであるか、など様々な項目によって審査され、下位2チームは下部リーグの上位2チームと入れ替わりになる。これもまた、サッカーと同じだ。
リーグ残留、そして栄えある優勝を目指して彼らは1年をその準備のために費やし、今やその為に莫大な金額が動くようにさえなった。しかしそこで作られたものの多くは、翌年にはもう使うことは出来ない。なぜなら、翌年には違うテーマで臨まなければならないからだ。
つまり、日本円にして総額数億円以上の資金を投入して1年を費やして作り上げたパレードは、たった一晩だけのためのものでしかないということである。その情熱が結実する一夜。それゆえにカーニバルはあまりにはかなく、そして世界で最も美しいのだ。
そして今年のカーニバルでは、どのチームに勝利の女神が微笑むのか。持てる情熱の全てを解き放つ時がやって来た。
G.R.E.S. UNIDOS DO PORTO DA PEDRA (海外サイト)