1995年リリース
DAVID BOWIEが、ベルリン3部作での相棒BRIAN ENOと再びタッグを組んで創り出した実験作。テクノロジーをふんだんに取り入れたアバンギャルドなダークプログレに近い、インダストリアルなサウンドが並ぶインテリジェンスな1枚。
(画像はAmazonより)
自作のサイバーパンク小説のコンセプトアルバム第1部でもある。当時、インダストリアル/グランジが主流だったという事もあって流行モノと見られる傾向もあるが、サウンドの芯はあくまでボウイであるというのは流石である。
打ち込みをバックにMIKE GARSONの美しいピアノの旋律がからむ「A SMALL PLOT OF LAND」「THE MOTEL」「THE VOYEUR OF UTTER DESTRUCTION」といった楽曲は、このアルバムのハイライトとも言えるスリリングさだ。NINE INCH NAILSばりのインダストリアルトラック「HALLO SPACEBOY」など新しいモノ好きのボウイならではの曲が並ぶ。結果としては、新しい音楽を取り入れる姿勢は後年評価される事となってしまった。少しだけ、世に出るのが早かったかもしれない作品である。プログレやインダストリアルが好きなリスナーは購入しても損はしないであろう。
(藤崎 実)
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