2000年リリース
レイヴカルチャーが生み出した鬼の子アレック・エンパイアのパーソナルバンド ATARI TEENAGE RIOT。MCのカール・クラック、ハニン嬢、日系人ニック・エンドの4人で構成されているデジタルハードコアの開祖。アレックとニック・エンドの作り出したドラムンベースからダブ、テクノまでMIXされたダンストラックにアレック、カール&ハニンの革命的なスローガンをぶちまける!そのメッセージは『壊せ!革命を起こせ!』といった暴力的なモノから本格的な思想を説いたりとドイツの若者に与えた影響は計りしれない。
(画像はAmazonより)
しかし、政治的なイメージを抜きに評価しても、このバンドはかなりのレベルの高さを持っていた。ATARIのコンピュータで作られたとは思えない最先端のデジタルサウンド。メタリックなディストーションギターやハードコアを取り入れた楽曲。そして何よりもしっかり楽曲に構成があり、バンドサウンドとしてもバランスが良い。Prodigyと一緒にツアーを行ったり、THE MAD CAPSULE MARKET'Sや故hideとの交流(コンピレーションにも参加予定だったがスケジュールが合わなかった為断念)などデジタルに関心を持つミュージシャンからも絶大な人気を誇っていた。
2001年にカールがドラッグで死亡。メンバー間の確執も深まり、これ以上は活動が出来ないと悟ったアレックがバンドを休止し、第一期ATRは幕を閉じたのだった。
(江崎 みのる)
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