Primal Scream present SCREAMADELICA LIVE
2011年8月12日(金)幕張メッセにてサマーソニック11の前日に開催された、オールナイトイベント、
ソニックマニアのライブレポートをお届け!サマーソニック11の前夜祭ということで、ラインナップも豪華!とくに
Primal Screamと
Underworldが、同日にみられるチャンスなど滅多にないのだ。はやる気持ちを抑えつつ急ぎ足で会場へ向かった。
幕張メッセへ向かう途中、頭の中を支配するのはタイムテーブルのことだった。毎回これで悩むのだが、今年は特に悩んだような気がする。そしてずっと
「BOOM BOOM SATELLITESの次がPrimal Screamなんて…。」という一文が頭から離れないまま、海浜幕張の駅に到着。同じ目的の人々の列が幕張メッセを目指して歩いていく。無事会場に到着したが、まだ結論を出せずにいた。
(画像提供:(C)SONICMANIA All Rights Reserved.)
実は今回、演奏時間はかぶっていない。だからこそ余計に悩んでしまう。だが
Primal Screamがやろうとしているライブは、あの91年の歴史的名盤
「SCREAMADELICA 」の再現ライブなのだ。当時テクノとロックの要素をいち早く取り入れたのが、
「SCREAMADELICA」というアルバムで、現在も90年代の名盤として語り継がれている。この再現ライブは去年からスタートし、各メディアで話題となっていた。そのことも踏まえると、やはり前方の場所を確保せねばステージが全くみえない可能性が高い。そのため、少しだけ
SONIC WAVEのステージで
BOOM BOOM SATELLITESのライブをみたあと、揺らぐ気持ちを抑えながら
CRYSTAL MOUNTAINのステージへ移動した。
CRYSTAL MOUNTAINへ到着すると、予想どおり一番前は、すでに人で溢れていたが、なんとか前方でいい場所を確保することができた。開演時間が近づくに連れて、どんどん人が集まってくる。さっきまで余裕があったスペースも、最終的に身動きをするのが厳しい状態にまでなっていった。
(画像提供:(C)SONICMANIA All Rights Reserved.)
ようやく、ステージのセッティングも完了。あとはメンバーを待つのみ。開演予定時間をすぎてもメンバーは現れず、自然と会場から煽るように手拍子が始まる。そして予定開始時間10分過ぎ、待ちに待った
Primal Screamのメンバーがステージに登場!会場から一斉に拍手と大歓声が上がる。フロントマンのボビーは、黒い細身のスーツと赤いシャツの格好で登場。いかにもロックスターらしいスタイルだった。
そして1曲目
「Movin' On Up」の演奏が始まると、さらに会場全体に大歓声が響き渡った。ここで驚いたのが、ボビーの歌唱力だ。こんなに自身の力量を発揮しているボビーの姿をみたことがない。ここに居るボビーはまるで別人であった。それほどまでに圧倒的な歌唱力を見せつけてくれたのだ。あまりの歌声の美しさに呆然とする。気がつけば、あっという間に4曲目に進み
「Damaged」というバラード曲を披露。やはりここでも、ボビーの歌声は絶好調!なんだか、これは夢なんじゃないか?と錯覚してしまうほど、美しい歌声に魅了され目が離せなくなる。次の
「I'm Coming Down」でもしっとりしたナンバーを優しく歌い上げ、会場中を大きな包容力で包みこんだ。
(画像提供:(C)SONICMANIA All Rights Reserved.)
確実に
Primal Screamに対する自分の中のイメージが、まるで違うものへと変化していった。ライブ中盤に突入し
「Higher Than The Sun」では、マニのベースとアンドリューとバーリーのギター音にひたすら陶酔。さらに
「Loaded」でソウルとロックを融合させたサウンドに浸りつつ、会場内の熱気が一気に上昇していくのが伝わってきた。
(画像提供:(C)SONICMANIA All Rights Reserved.)
そして奇跡が起こる。それはラスト4曲目
「Come Together」の演奏が始まったときだった。今回披露された
「Come Together」はシングルカットバージョンであり、アルバムではボビーの歌が入っていないのだが、なんと会場にいる全員で
「Come Together」を大合唱!確かに彼らのライブで合唱できる楽曲は存在するが、こんな大合唱を今までみたことがなかった。マイクを持つボビーの手が観客に向けられ、それに応えるように、皆が踊りながら歌う。
そして
「Come Together」が終わると、間髪いれず
「Country Girl」を熱唱するボビーに再度釘付けとなり、そのまま
「Jailbird」と引き継がれ、ラストのファンキーなグルーヴ
「Rocks」はファンの間では定番中の定番!この曲で熱狂しない人などいないのだが、同時にこのライブが終わって欲しくないという思いがこみ上げてくる。
「Rocks」が終了し、
Primal Screamとファンとの一体感溢れる再現ライブが、名残惜しいまま幕を降ろした。
メンバーがステージから去っても数分間、観客の拍手が止まらなかった。未だに夢をみていたように思う。でも夢じゃない。今まで自分がみてきた
ベストアクトの順位が、頭の中で音を立てて崩れてしまった。
Primal Screamは、一生に1度あるかないかの
最高のライブアクトをみせてつけてくれた。
続く【オトれぽ】ライブレポートNo.2ソニックマニア編②では、ソニックマニアのヘッドライナー
Underworldのライブレポートをお伝え!是非ご一読を!
(成田 早那)
「SONICMANIA公式HP」「Primal Scream公式HP」