連日続くハイチ大地震での被害状況の報道。自らジェット機を操縦して支援物資を届けたジョン・トラボルタをはじめ、それに胸を痛めるハリウッド・スターも多く、音楽を通じてハイチ救済を訴えるミュージシャンもまた多い。
思いは垣根を越えて
それらミュージシャン、音楽関係者の人道的支援の思いがひとつの奇跡を生み出した。世界最大規模の音楽チャンネルMTVが放送ネットワークの垣根を越え、1月23日(日本時間)に生中継で行った番組『Hope for Haiti Now : A Global Benefit for Earthquake Relief ~<世界同時生中継>ハイチ救援スペシャル・ライブ~ 』がそれだ。日本でもMTVをはじめ複数局により放送されたので、ご覧になった方もおられるのではないだろうか。
ニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンの3会場を中継で結んだ、CMなしの全世界同時2時間生放送。スティービー・ワンダー、マドンナ、ビヨンセ、ブルース・スプリングスティーン、U2のボノらトップアーティスト達によるスペシャルパフォーマンスに加え、100名を超えるアーティストやセレブ達によりハイチ支援への協力が呼びかけられた。
それにより世界中から寄せられた寄付金の総額は、5700万ドル(約51億円)を超える。このような全世界規模でのチャリティ番組というのは他に前例がなく、まさに史上最大規模と言って過言ではないだろう。
音楽に国境はない、という言葉がある。それはつまり人種の違いや肌の色の違い、言語や習慣の違いを越えて共有出来る感情という事でもある。ペンは剣よりも強し、ではないが、音楽には政治や既存の枠組みでさえも飛び越える力があるということだ。
そして今、私達にはいったい何が出来るのか。
ハイチは今も、絶望の淵にいる。
(了)
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MTVニュース