洋楽嬢メタルの新星 HUNTRESS
近年、女性ヴォーカルをフロントにしたバンドは爆発的に増加している。
Lita Ford や
Joan Jett がその基盤を作り、
ARCH ENEMY や
EVANESCENCE のブレイクや
NIGHTWISH の世界的な活躍により、その地位は音楽界の中でも既に揺るぎ無い一ジャンルとして確立された。日本でも女性メタルバンドのパイオニアである
SHOW-YA を始め、嬢メタルと称される
Aldious や宝塚歌劇出身の
AKANE LIV が在籍するシンフォニックメタルユニット
LIV MOON などが人気を博している。そんな中、LAからまた新たな才能を備えたバンドが登場した。14歳でオペラ歌手としてヨーロッパツアーを経験したという経歴を持つ紅一点ヴォーカリスト
Jill Janus 率いる
HUNTRESS というメタルバンドである。
(画像はオフィシャルHPより)
デヴューアルバム『Spell Eater』
HUNTRESS のデヴューアルバム『
Spell Eater 』は日本でも6月13日にリリースされている。日本盤にはボーナストラック1曲を追加収録。絶賛発売中!!
HUNTRESS 『Spell Eater』
(画像はamazonより)
1. Spell Eater
2. Senicide
3. Sleep And Death
4. Snow Witch
5. Eight Of Swords
6. Aradia
7. Night Rape
8. Children
9. Terror
10. The Tower
11. The Dark
Jill Janusの絶対的な存在感
男性諸君としては、彼女の美しさと魅力的なその姿に心を奪われてしまうのは仕方が無い事であろう。表現者として
Jill Janus の美貌はある意味ではバンドの武器の1つであるとも言える。だが、
HUNTRESS の最強の武器、それは彼女の4オクターブのコロラトゥーラソプラノの声域を駆使した声量にある。初めてPVを見た時には、その美しい姿からは想像出来なかった
Rob Halford を彷彿とさせる狂暴性と鋭利性のあるスクリームヴォイスに感嘆のあまり絶句し、
Jill Janus の天性の才能に完全に魅了されてしまった。
VIDEO
自らのバンドをメロディック・デスラッシュ・メタルと形容し、
JUDAS PRIEST や
King Diamond の影響を大きく受けたと語る彼女は芯からメタルを愛しているのであろう。その歌唱法もデス系に有り勝ちな一本調子では無く、メロディをしっかりと歌い上げている点に彼女の経歴から見える本物の実力が窺える。まだ新人バンドと言える位置に存在するバンドではあるが、正統派スラッシュメタルの流れを汲む演奏と近年のメタルコアの良さを取り入れた楽曲のバランスも良く、ある意味では既にオリジネーターとして完成されていると言っても良い。日本でも充分過ぎる程にブレイクする可能性を持ち得ているバンドである。秋に行われるメタルの祭典
LOUD PARK 12 等のフェスに招聘して貰えたのならば、一気に知名度も上がり新たな女性メタルのアイコンとして認知される存在になる事は間違い無いであろう。密かに期待して来日の時を待っている。今後の活躍が本当に楽しみなバンドである。
【記事:オトさがライター・江崎】
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